普段の稽古
普段の稽古には、
先生にお越し頂いて謡(うたい)や舞を習う師匠稽古日と、学生同士で先輩が後輩に教える形式の通常稽古日とがあります。
先生は澤田宏司先生と吉本正春先生のお二方がおり、それぞれ舞と謡をご指導いただいています。どちらの先生にも月に2回ほど部室にお越し頂いています。
澤田師稽古日
澤田先生に舞の指導をしていただく稽古日。一人ずつ順番に、主に、次の舞台で発表する予定の仕舞(しまい)を習います。
仕舞とは能の盛り上がる部分のみを5分程度で謡に合わせて舞う発表形式のこと。初めの頃は先生と一緒に舞い、動きを覚えた後は実際に舞うのを見てもらって改善点を指摘していただきます。
各部員が、半期で2つの仕舞を習う。お囃子(笛や鼓や太鼓)に合わせた謡の指導をしていただくこともあります。
吉本師稽古日
吉本先生に謡(うたい)の指導をしていただく稽古日。主に、合宿で学生同士稽古する曲目の謡(うたい)を事前に習ったり、舞台で発表する予定の曲目の謡を反復して指導いただいたりします。
稽古方式は、全員で先生に向かい合って座り、一句ずつ先生のお手本通りに繰り返す鸚鵡返し(おうむがえし)という方式。仕舞の謡(バックコーラスや役者の台詞)も指導していただきます。
通常稽古日
学生同士で稽古をする稽古日。先輩と後輩でその都度ペアを組み、先輩が後輩に教える形式で稽古をします。舞台発表に向けて仕舞も謡も稽古します。
稽古の様子
宝生会の先生の紹介
澤田宏司先生
京大宝生会のOBであり、能楽宝生流シテ方職分(プロの能楽師)の先生。京大農学部を卒業後、東京芸大を経てプロの能楽師になられた。東京、京都をはじめ全国各地の稽古場に多くのお弟子さんがいて指導に当たられている。学生のクラブのことを親身に考えてくださる。気さくな人柄で部員との関わりも深い。
⇒澤田先生の公式ウェブサイトはこちら
吉本正春先生
京大宝生会のOBであり、「嘱託」の資格 (流儀から受ける素人への謡曲教授の資格) をお持ちの先生。プロの舞台に地謡として出演されることもある。京大工学部建築学科のご出身で、本職は一級建築士。建築事務所を経営されている。OB会の運営にも尽力されていて、宝生会思いの先生。熱い稽古の中に学生への思いやりが感じられる。