舞台での発表内容
年4回の舞台では、各自が舞をひとつ発表するのに加え、全部員や1,2回生全員で謡を発表します。舞台発表には主に以下のような発表形式があります。
素謡(すうたい)
能の一つの曲目を、謡(台詞やナレーション)のみ発表する形式。舞台上に並んで正座して発表する。役謡(台詞)を担当する人たちが前に座る。ナレーション部分は役謡の人も含めて全員で謡う。
連吟(れんぎん)
能の一つの曲目の一部分のみを、謡(台詞やナレーション)のみ発表する形式。発表の仕方は素謡と同じ。年4回の舞台での謡の発表の多くは連吟で、例年、15分から25分程度のものを発表している。
仕舞(しまい)
能の演目の盛り上がる一部分だけを、謡に合わせて舞う発表形式。謡も学生(上回生)が担当する。どの舞台でも各部員が仕舞を一つずつ発表する。入部すると、まずは基本的な仕舞である「紅葉狩」、「熊野クセ」、「船弁慶クセ」のいずれかが割り当てられ、前期のあいだ稽古する。一回生の春の関西宝連、全宝連ではそれを発表する。それ以後は、難易度も考慮しつつ、半期ごとに好きな仕舞を2つ選んで澤田先生に習い、それを舞台で発表する。
舞囃子(まいばやし)
能の盛り上がる一部分だけを、謡やお囃子(笛、鼓、太鼓)に合わせて舞う発表形式。謡の無い、お囃子のみに合わせた舞を含む。お囃子はプロの先生にお願いし、謡は学生(上回生)が担当する。三回生以上が発表できる。三回生のときに、年に一度発表する部員が多い。舞囃子を発表する部員は、その舞台での仕舞の発表はない。
能(のう)
一つの曲目を省略することなく、謡、舞、お囃子すべて含めて上演する発表形式。京大宝生会では数年に一度能を出しているが、コロナ禍で部員が減り、現在は部員を増やして3年以内に出そうと計画中。2018年には「経政」という曲目の能を出した。主役(シテ)や地謡(ナレーション)を学生が担当する。お囃子や間狂言、脇役(ワキ)などは先生方にお願いする。