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全宝連後記

前回記事は春休みの終わり。気づけば夕立が夏の匂いを運び、生協には「頭脳サンライズメロンパン」のような謎商品が並ぶ時期になってしまいました。今期は、現2回生にとっては初めての新歓や、関西宝連・全宝連とそこに向けた準備、全国OB会などがあり、非常に慌ただしい4か月でした。また、新入生が入ってきて、後輩に稽古をつけることがいかに難しいかを痛感し、先輩への尊敬の念を新たにした次第です。さて、上記のようにいくつかのイベントや、それに付随する数え切れないほどの事件があったわけですが、今回は全宝連について書いていこうと思います。一応最も直近の舞台だということと、自分が結構関わったというのが理由です。……とはいえ既に全宝連からも3週間以上経ってしまったわけですが……。


本題に入りましょう。全宝連において京大宝生会は、運営と、出演の二つの役割がありました。前者も勉強になりましたし、いろいろ小話はあるのですが、今回は後者についての話をしていこうと思います。全宝連では1回生3人、2回生5人が舞台に上がり、仕舞7番、舞囃子1番、連吟1番を演じました。


1回生は、入部時期が遅く関西宝連で仕舞を出していなかったため、初の仕舞です。終演後にI君に感想を聞いたところ「緊張してほとんど覚えていない」ということでしたが、稽古で伝えたところはできていて、落ち着いて舞えているという印象でした。2回生仕舞についても、少し緊張して気合が入っているというのはありますが、舞台にも慣れ、少し気持ちに余裕を持って仕舞に集中できていたように感じました。


舞囃子は、今回小鼓・大鼓にOBの方に入っていただいて普段から合わせて稽古できたこと、また澤田先生にかなり細かい合わせどころまでご指導いただいたことで、特段不安なく舞うことができました。構えに違和感があったというご講評を多くいただき、運びをきちんと稽古していかねばならないと再認識したところです。


連吟は、かなり神経を使いました。出演人数が多いことと時間が長いために、(何度かやったとはいえ)仕舞ほどは全員通しでの稽古ができないというのが理由でしょう。また、声の反響が違ったり、緊張により速度と高さが変わりやすかったりと、稽古と本番の差の感覚が、仕舞よりも大きい気がします。この舞台において、自分では「地頭に合わせる」ということを目標にしていたのですが、終了後ある方からいただいた「統率がとれていた」というお言葉で、今回課題が一定程度達成されていたのかなと思えました。ただし、「本ユリ」等自信がなさそうに聞こえるところがあったり、1回生稽古が若干間に合っていなかったりしたなどの課題も残しました。


ご指導いただいている澤田師、吉本師に感謝申し上げます。師匠稽古以外で謡、仕舞ともに稽古をつけてくださったOBのYさん、Oさん、一緒に稽古をしてきた同期と1回生、特に全宝連1日目終了後、翌日の舞囃子の稽古に付き合ってくれたU君に、心から感謝いたします。また様々な苦労をしながらも運営を完遂した全宝連委員の皆様、先生方に御礼申し上げます。最後に、学生能の活動を応援してくださっている皆様によって、全宝連は支えられています。ここに深謝の意を表します。

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